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【新連載】在庫計画のマニュアル処理からのDX③~数値化しておくべき項目(機械メーカー編)~

man looking at hologram charts

シンクロン・ジャパン 落合 克人)

本連載の最終回として、本号では保守部品ビジネスにまつわる各種作業を自動化に近づけるために、必要となる情報の項目についてまとめてまいります。

DX:デジタルトランスフォーメーションとは、コンピュータが間違いなく動作するための、正確に整理統合されたデジタル情報の活用です。

したがって、単に数値の情報のみならず、付随する品目や品番、サプライヤ等のメタデータも正確にデータ化されている事が重要になってまいります。

以下に、Syncronに代表される在庫計画システムの運用に、概ね必要とされているデータ項目を列挙致しますのでご確認ください。

(紙面の関係で名称のみの列挙となりますので、項目内容の説明は控えさせていただきます。詳細なご説明が必要であれば、是非、: 弊社にお問い合わせください。)

 

<在庫計画システムの運用に、概ね必要とされているデータ項目>

部品マスター情報:部品番号、部品名称、概要説明、単位、価格品目コード、品目グループ、製品グループ、機種コード、品目タイプ、ライフサイクル区分、登録日、本社原価、適用通貨等

仕入れに関する情報:主要仕入先、リードタイム、ロット単位等の発注制約等

互換性チェーンの情報:旧部品番号、新部品番号、部品名称、部品構成、登録日

発注情報(納入予定情報を計算するため):発注番号、発注日、発注数、受入数、受入日等

在庫情報:倉庫ロケーション、部品番号、現在のオンハンド数、予約済み数、納入予定数等

受注実績情報:受注番号、受注日、受注数等

ここで、お考えいただきたいのですが、貴社では上記情報を如何に取り扱っていらっしゃるでしょうか。

一般的には、ERPMRPに代表される基幹システムに情報を取り込んでいらっしゃると思いますが、それら情報が確実に統合されて、必要な時に必要な情報と正確に紐付けされた状態で取り出せる状況でございますか?

ここでのデータ取り出しの可否や容易さが、後段の業務の生産性を大きく左右する要素となってまいります。

どのようなシステムであっても、現状、人間の介在を全く0にすることは無いと思いますが、今後DXを進展させて作業の合理化を図るには、通常のオペレーションにおける人間の介在を限りなく0に近づけ、何らかの重要な判断が必要な際に必要な情報を揃えて人間に渡せるようにすることが、現在目標とするところであると存じます。

アフターマーケットビジネスにおける最大の目標は、必要な部品を必要なタイミングでお客様にお届けし、お持ちの機材や設備を最大限稼働させることである事に変わりはありません。

そして、その目標を今よりも省力化して達成するためには、コンピュータを的確に活用して部品の受発注の手配を可能にする事が必要であり、その為の手段/準備として、今こそDXに真剣に取り組むタイミングであると存じます。

このコロナ禍で詳らかになったのは、公共、民間を問わず国としてのデジタル活用の大きな遅れです。是非、欧米先進国のみならず、近隣諸国の近年の躍進にも目を向けて、将来に向けて禍根を残さない体制作りに励んでいただきたいと存じます。

 

実際この数値化に取り組まれたい。また数値化したデータで従来と比べて在庫レベルをどれくらい適正化出来るかご関心がございましたら是非弊社迄ご連絡下さいませ。

効果試算に関してご紹介いたします。

この記事に関するお問い合わせ先:シンクロン・ジャパン(E-mail)[email protected]